ぼんやりしているようで嵐が来ても雷が落ちてもどこでも寝れる肝の据わった時透無一郎。
「始まりの呼吸」の末裔かつ最年少の柱でもあり、天才剣士と評されています。
一方で両親と死別や、兄が目の前で鬼に殺され自身も死にかけて記憶喪失となる壮絶な過去を持っています。
今回は、時透無一郎の過去と鬼殺隊に入隊する経緯、「始まりの呼吸」の末裔であることについてまとめてみました。
【生い立ち】時透無一郎は両親と死別!兄は鬼に殺され記憶障害に
時透無一郎は双子の兄有一郎と共に、杣人(そまびと)と呼ばれる木こりの両親のもと産まれます。
【時透無一郎】10歳のとき両親が相次いで帰らぬ人に
ある日、母が風邪をこじらせ肺炎になってしまいます。
父が母のため薬草を取りに行ったところ、足を滑らせ崖に落ちて死んでしまうのでした。
父の死で薬が手に入らなくなったことから、母も病を悪化させ亡くなってしまうのです。
時透無一郎と有一朗がまだ10歳の頃でした。
【時透無一郎】兄の有一郎と2人で生活することに
両親を失った時透無一郎は、兄の有一朗と二人で暮らことになります。
双子とはいえ性格が違う二人。
「情けは人のためならず」という言葉をとっても、兄の有一郎はこう解釈。
誰かのために何かしてもろくなことにはならない
一方で時透無一郎は、こう解釈。
人のためにすることは 巡り巡って自分のためになる
このように正反対の解釈をしており、意見が食い違います。
「無一郎の無は”無意味”の”無”」
何事にも意味のある事しか興味のない兄有一郎。
父親の言葉を大切に思うなど、心優しい時透無一郎に対して冷たい言葉を浴びせます。
無一郎の”無”は”無意味”の”無”
兄有一郎は昔の思い出よりも、今必要なことしか興味がない徹底したリアリストなのでした。
【時透無一郎】産屋敷あまねと出会い勧誘される
ある日、2人のもとに産屋敷あまねが訪れます。
2人の家系が「始まりの呼吸の子孫」であると伝え、鬼殺隊へ誘います。
産屋敷あまねの誘いに時透無一郎は興味を示しますが、雄一郎は反対に激怒します。
何か企んでるに決まってる
そのように思い込み、話の取り付く島もない兄の有一郎でした。
鬼殺隊入隊をめぐって兄弟が険悪に
時透兄弟は次第にすれ違い、お互い口を聞かないほど険悪になってしまいます。
足しげく通う産屋敷あまねでしたが、その都度追い返す兄の有一郎。
ある日、兄の有一郎が産屋敷あまねに水を浴びせたこで、兄弟が激しく喧嘩してしまいます。
しかし、それが兄弟最後の会話となってしまうのでした。
鬼の襲撃をうけ二人とも致命傷を受ける
ある夏の熱帯夜、時透兄弟の家を鬼が襲います。
突然のことで瀕死の重傷を負う兄の有一郎に対し、鬼は以下のセリフを言い放ちます。
「いてもいなくても変わらないようなつまらない命なんだからよ」
その言葉を聞いた時透無一郎は激しく怒り、恐るべき力を発揮し鬼を返り討ちにします。
しかし、自身も重症を負い何とか家に戻る時透無一郎でしたが、力尽きその場から動けなくなってしまうのでした。
弟の無事を祈る兄の言葉
重傷を負い身動きができない兄有一郎でしたが、言葉を絞り出しました。
どうか弟だけは助けてください 弟は俺と違う心の優しい子です
人の役に立ちたいというのを俺が邪魔した
「無一郎の無は”無限”の”無”」
瀕死の兄有一郎は今まで「無意味の無」とあざけっていた弟の時透無一郎に、最後の言葉を伝えます。
無一郎の無は無限の無
その言葉を遺してこと切れるのでした
兄に蛆がわき腐り落ちるまで見続ける
兄と死に別れる際に初めて、兄の心の内が分かった時透無一郎。
兄の身体に蛆がわき腐っていくが、自身も瀕死の重傷を負い身動きのできないためその様子を見続けるしかありません。
自分自身にも蛆がたかり死の淵をさまよう状態だったところ、産屋敷あまねに助けられるのです。
時透無一郎は記憶障害で保護された
悲惨な出来事に心身に深い傷を負い、生死の境をさまよう時透無一郎。
その後遺症から記憶を無くし、新しいことを覚えることもままならない状態になってしまいます。
しかし、鬼に対しての憎悪の気持ちは忘れてはいませんでした。
産屋敷家へ忠誠を誓い鬼殺隊隊士に
時透無一郎は静養中に、お館様である産屋敷輝哉に
記憶は戻る
と声をかけてもらいます。
そのことがきっかけとなり、命の恩人である産屋敷家へ忠誠を誓い、鬼殺隊隊士となったのでした。
鬼殺隊に入ってわずか二ヶ月で柱に
時透無一郎は、包帯も取れない重症の状態でも血反吐を吐くほどに厳しい修練を積みます。
その結果、鬼殺隊に入り僅か二ヶ月という驚異的なスピードで柱になるのでした。
【始まりの呼吸】黒死牟との関係は?
時透兄弟は産屋敷あまねが明かしたように「始まりの呼吸」を使う一族です。
「始まりの呼吸」といえば上弦の一である黒死牟も同じ呼吸を使います。
二人は同じ一族であることが、黒死牟の口から明かされるのでした。
黒死牟の弟、継国縁壱には子孫がいないため、この二人が「始まりの呼吸」の唯一の子孫ということになるのです。
「始まりの呼吸」の終わり
時透無一郎は自分の先祖である黒死牟を、他の柱と共に死闘の末倒します。
しかし、自分の力をはるかに超える黒死牟と戦い、無傷でいられるはずも無く自らも命を落としてしまいます。
黒死牟と時透無一郎が息絶えたことで、「始まりの呼吸」の一族が終わりを迎えたのでした。
まとめ
幼いころに両親を相次いで亡くし、さらには双子の兄を鬼に惨殺され、自身も生死の境をさまようという悲惨な過去を持つ時透無一郎。
そのせいで一時記憶をなくしますが、その間はまるで兄のような言動をします。
そのころの自分を「兄が守っていた」と解釈する時透無一郎。
本当は人思いの彼らしい、優しい心が垣間見れますね。
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